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会いたい人に会い、行きたいところに行く

Updated: Jun 30, 2023

愛知県在住の吉見典生さん。笑いヨガティーチャーです。



2009年の日本笑いヨガ協会の第1回笑いヨガティーチャー養成講座に参加されました。


60歳で膀胱がんになり、笑いで治した猛者です。当時は笑いヨガは知らなかったけど、ノーマン・カズンズの『笑いの治癒力』という本をニューヨークで知り、がんになった時に笑って治そうと、必死で笑ったという方です。


税理士事務所の経営者でもあるので、たくさんの人に笑いヨガを伝えたいと思ってくださいました。


2009年の講座では、49人のティーチャーが誕生しました。

人数が多いので、そのときは詳しくお話できなかったのですが、後日いただいた彼の闘病記がすさまじかった!

膀胱がんとの壮絶な戦いは、よくぞ生き残ってくださったと思うほどです。



もちろん、笑うだけでがんが良くなるわけではありません。主治医と相談の上、納得のいく治療を受けながらの笑いの行、彼のやっていたのはまさに笑い瞑想だったと思います。



しかし、笑い続けて寛解させました。



以後、笑いヨガを実践されていたのですが、2年ほど前から食道がんになりました。



今回も、笑いや感謝の行、化学療法等を組み合わせた治療を続けていますがが、彼の体からがんは立ち去りません。



食道がんですので、食べると痛みが出るのです。胃ろうをつくって栄養補給をされていて、その様子がFacebookで紹介されていました。



痩せていて心配になりましたが、最先端の治療も受けておられますし、笑ったり散歩したりもしています。



そして、1月頃でしょうか、立ち去ってくれない「がん」が治るのを待たず、モンゴルに行くと宣言されたのです!!



出発日を決め、準備を始めました。

出発は5月26日。なんと、6月20日迄の25日の旅なのだそうです。



私は出発までに、一度お目にかかりたいと思っていました。



そして、やっと5月16日に彼の住む蒲郡まで出かけて行き、直接お目にかかることができました。



彼は現在79歳。同級生の奥様も一緒に来ていただきました。


笑顔を見ているとお元気ですが、やはり痩せておられます。


がんだけではなく、口の中にカンジタ菌が繁殖していて、まずくて食べられないのだそうです。


それでも、モンゴルに行く理由を聞いてみました。



「生きるために行く」とおっしゃられました。



モンゴルの草原を、自分が運転して走るのだそうです。

行きたいところに行く、やりたいことをする。



それが、吉見さんの生き方なのだと思いました。



治療を終えてから行くという考え方もありますが、人間は治療のために生きているのではありません。



病気の体をケアするために、生きているわけではありません。


彼は、もちろんそれをやってきたし、十分やったと思われたのでしょう。


だからこそ、自分の「生きる」を最高にするために、旅に出るのだと思いました。



奥様にも聞いてみました。

お二人は、本当に仲良しで、80歳近いのに小学校からずっと一緒。そして、今もラブラブです。


「一人で行かせるのは、心配ではないでしょうか?」


彼女のお答えは、 「もちろん心配ではあるけれど、本人がやりたいことをやるのが、一番いいのよ。」



彼女は、十分に闘病している夫を尊敬しているし、自分が十分支えてきたことに、自信と誇りがあるのだと思いました。


彼らの子ども、お孫さんたちには医療関係の人も多く、十分な情報があるし、経済的にも裕福なので、できることは全部やっているのだと思います。


命がなくなればお話しにならないので、それは大事。

しかし、それだけでは全然ダメなのです。



英語のLifeは、日本語にすると3つの意味があります。


「生命」「人生」「生活」です。


この3つの全ての質を自分の力でアップさせていく。


それが、吉見さんにとってのモンゴル旅行であり、身体を整えることを含めてそれに向けての準備、そしてそれを推進する人生観なのだと、すばらしいお話に感無量でした。



今日生まれた赤ちゃんでさえ、いつか命が終わる日が来ます。

そのときに後悔しないため、


私も吉見さんと同じように、

「夢をあきらめない」「やりたいことをやる」ことに決めました。


会いたい人に会う、吉見さんご夫妻に会えて、本当に良かった。

彼は病気かもしれませんが、果てしないパワーを私に与えてくれました。


(高田佳子)

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